echelon2012でピッチしたスタートアップサービス一覧

超めちゃめちゃ久しぶりのブログです。

先週ジャカルタ、シンガポールと海外出張に行ってきました。3つのカンファレンスをハシゴして、金曜日に日本に戻ってきました。

3つのカンファレンスとは、

  1. Startup Asia Jakarta
  2. echelon 2012@singapore
  3. ad:tech Singapore

1つ目と2つ目はadingoとしてではなく、グループ会社であるVOYAGE VENTURESとして参加しました。なので広告は関係なく、あくまでスタートアップの視察が目的です。

Startup Asia Jakartaは、今年2月にSingaporeで行われたStartup Asia Singaporeと兄弟カンファレンスなのですが、どちらもエネルギッシュで勢いのあるカンファレンスだと思います。

その一方で、今回はじめて参加したEchelonはもう少し大人。大人というか、すでにある程度ユーザーも獲得していて、シードも進んでおり億単位の投資を受けているサービスも紹介されるようなカンファレンスです。スタートアップの勢いはほどほどに、現状の成長性(結果・KPIの数字)にフォーカスされます。

いつもスタートアップ系のカンファレンスで楽しみにしているのは(まあみんなそうだと思うのですが、)ピッチです。ピッチとはスタートアップが持ち時間数分で自らのサービスをプレゼンテーションし、レフリー(ジャッジといいます)から厳しい質問を受け、最後もっともよかったところが優勝するというイベントみたいなものです。

echelonでは、10サービスがピッチを行いました。ということで、その10サービスについて軽くご紹介。

ragic (台湾)

http://www.ragic.com/intl/en/home

プログラマーではない人がDBを利用できるようにするツール。利用シーンとしては、たとえば従業員データベースを作るときに、テンプレートから選ぶと良い感じでテーブルが出来てそこにデータを入力できる。またエクセルシートをアップロードすると、DBにもしてくれる。

phpmyadminをもっと使いやすくした感じでExcelと連携できるようにしたってかんじだと思う。昔はwindowsにAccessっていうデータベースソフトがあったけど(今もあるのかな?)それのオンライン版なイメージ。あとは最近だとGoogle Appsともとても似てると思う。そこの差別化がよくわからなかった。あえてこのツールを利用する意味はどこにあるのだろうか。

http://www.crunchbase.com/company/ragic
http://www.techrepublic.com/blog/products/review-ragic-cloud-collaboration-tool/1590

klik-eat.com (インドネシア)

http://klik-eat.com/

楽天デリバリーや出前館というより、最近話題のfinedineのインドネシア版。これは個人的にはいいんじゃないかと思ったけど、実際にインドネシアにいる人に聞いてみたいな。どうなんだろう?現状130のレストランと提携をしていて、様々な料理をデリバリーしてくれるらしい。80%以上のリピート率で急激に成長しているそうだ。

調べてみると、50000ルピア以上のものの宅配で11000ルピア、それ以上だと16500ルピアの手数料を取るそうだ。提携してないレストランでも運んでくれて、それは15000ルピアの手数料。

Two types of orders exist for users. For immediate orders, app users can expect a delivery time of around 45-60 minutes. Cancellations are not allowed.

For future orders, the timeframe is longer: Users can choose to have food delivered from several hours to 10 days later. Cancellation is allowed at least two hours before delivery time.

Although the app can be downloaded at no cost and there isn’t any minimum order, there are different delivery fees. For orders below Rp 50,000 (US$5.30), the charge is Rp 11,000 (US$1.17) including tax.
Orders above Rp 50,000 incur a Rp 16,500 (US$1.76) charge. Another charge of Rp 15,000 (US$1.60) for processing will be applied for non-partner restaurants.

ただやはり競合もたくさんいるみたいなので、そこに対する差別化をどうするのかが肝かなと思う。finedineは日本でよく使うし、インドネシアにはadingoのオフィスもあるので、便利になるといいなと思う。

http://e27.sg/2012/05/19/klik-eat-indonesias-online-food-delivery-portal-talks-about-doubling-up-as-a-b2b-and-a-b2c-company/
http://sgentrepreneurs.com/innovation-technology/2012/06/11/klik-eat-gets-food-delivered-online-in-jakarta-competes-head-on-with-foodpanda/

builk (タイ)

http://www.builk.com/home/

これは初めて聞いた時「そこかー」と思ったけど、蓋を開けたら優勝でした。何のサービスかというと、建設業者に向けたsocial networkingのサービス。日本だと(というか世界どこでも)「建設業??」というかんじだと思うが、建設業って入札や人員管理、進捗確認、品質管理などけっこういろいろやることがあって、それにソーシャルの要素を加えて、たとえばどこかとコラボレーションしたり、少数の会社だと、チームを組んでみたり、いままであまり見えてなかった建設という世界をより透明にしたのだと思う。

考えてみれば日本も家を建てるときは工務店の人がすべてを建てるわけではなくて、窓は窓屋、屋根は屋根屋、電気は電気屋、いろいろコラボレーションして建てていくわけで、いままでなかったサービスといえばなかったのかもしれない。

現在は1400社が利用している。

As of June 2012, Builk.com has more than 4,400 users from 1,400 enterprises, all of them are from the construction business in SMEs. Users may work on purchasing, budgeting, cost controlling and marketing their businesses including collaboration among the colleagues and other parties in construction projects

残念ながらサイトがタイ語で全くわからないのと、建設業ではないのでログインとかはパス。

Builk wins Echelon 2012 Launchpad, Between emerges as runner-up
Echelon 2012 Singapore: Builk Nabs Startup Marketplace Plum(b Bob)

perx (シンガポール)

http://www.getperx.com/

ポイントカードをアプリの中へ!というサービス。コレ系のサービスで最も問題となるのが、既存POSとどうやってつなぎこむのかという問題とクーポンをどう発行するのかという問題。で、やっぱり組んだ。

Perx isn’t staying put, despite drawing 50,000 registered users in Singapore. They have sealed two exclusive deals in Singapore with POS providers Raptor and Epoint to have Perx QR codes printed on receipts. Together, both account for half of the F&B market in the island state, Andrew said.

現在のユーザー数は50,000人、23万chops(23万スタンプ)を発行し、450の地域で使われ、14,000回のソーシャルメディアへの投稿がある。気になるのはシンガポールだからいいけど、他の国にいったときに通用するのかってところ。日本にはTポイントという巨人がいるし、POSだって各国バラバラだし、そこをどうするのかが気になる。

明日インストールして使ってみようと思う。

Perx dumped daily deals business to focus on loyalty card app, has no regrets
Perx’s ‘Chop Mob’ Helps Coffee Bean Increase 50% in Transaction
Perx

snapdish (日本)

http://snapdi.sh/ja/

日本で有名な料理写真アプリ「snapdish」。現在220,000ダウンロードがあり、海外で利用されている比率は25%だそうだ。

当然競合もいて、FoodspottingBurppleがそれにあたるが、Snapdishはあくまで家で作った料理の写真を最も美しく撮影し、シェアーできるというところで競合優位性を持っている。

マネタイズはタイアップなどで行なっている。
我が家のお雑煮を自慢したい!ヤマサ醤油がiPhoneアプリとFacebookページで「お雑煮グランプリ2012」を開催

最近中国のRenRenと提携。
Japan-based Food Photo App SnapDish to Cooperate with China’s Renren

料理の写真を見違えるほどに美味しく加工できるアプリ『SnapDish』
Showcase your home-cooked dishes with SnapDish

Gimmie (シンガポール)

http://www.gimmieworld.com/

リアルリワードの会社。アプリでアクションをしたら(たとえばクリアーしたり、シェアーしたり)、ポイントが貰えて、ポイントを集めると何かもらえるよーっていうサービス。ただこの会社の面白いのは、そのポイント交換でもらえる商品を選ぶストアをアプリの中に構築できるということ。アプリデベロッパーからすると、自分のアプリを離れることなく、よりゲームをするモチベーションを作ることができる。

当然開発が必要になるが、gimmieはアプリ開発者にAPIやSDKを提供しており、それらを利用して、自らのゲームの中にお店を(といっても通貨はポイント)を持つことができる。

現在20アプリに導入されていて、USの他にもブラジルなどのアプリで利用されているみたい。ブースでデモを見せてもらって少し話したけど、アプリ内で完結してモチベーションを作れるのがウケているのだとか。

Gimmie uses real rewards to drive in-app engagement
Gimmie, a new startup from a PopCap developer, ties real-world deals with gameplay
Ex-lead programmer of “Plants vs Zombies” and ex-director at ChinaCache work together to gamify real-world deals with Gimmieworld

Dropmyemail (シンガポール)

https://www.dropmyemail.com/

これは日本語の記事がるので、それを読んでもらうのがいいが、シンプルにメールのバックアップサービス。GmailやYahooメールのバックアップを取ってくれる。開始約2ヶ月で現在の利用者数は63万人。バックアップしたメールのダウンロードや検索も可能で、エンタープライズ版も存在する。

バックアップ元のサービスとしては、yahooメール gmail(google apps)、hotmailなどがあり、今後も増やしていくとのこと。

Dropboxやその他のストレージサービスは、コンピューター内のファイルのバックアップを対象にしている中、このDropmymailはオンラインメールのバックアップを対象としているため、彼らと競合には当たらないらしい。

ちなみにレフリーからの質問で「セキュアーなのか?」という問があった。自分もそれを一番に思ったが、彼らはセキュアーだと当然答えた。個人的にはGmailが落ちたり、データ欠損したりするリスクより、新興サービスにメールデータをすべて預けるほうが怖いが、50万人もユーザーがいることを考えると、シンプルなこのようなサービスはまだまだニーズとしてあるのだろうと思った。特にクラウドが発達してストレージは青天井で手に入れることができる中、この手のサービスは今後も増えていくのかもしれない。

何はともあれ、すごいスピードで成長しているサービスだった。

50万ユーザーを突破したEメールのバックアップサービス「Dropmyemail」、第2ラウンドの資金調達中
公式サイト – 日本語

beatrobo (日本)

https://www.beatrobo.com/

会社はアメリカにあるが、CEOは日本人の日本発ソーシャルミュージックサービス。

まず特徴は、ロボット(アバター)という形式をとっているところ。アバターという要素を取ることで、いままでの音楽共有サービスにはない世界観を作っている。マネタイズもロボットという世界観を取り入れているので、プラグイン購入のような課金の可能性を模索している。ログインしてみて思うのは、UIがとてもよくできてるなと思った。本当によくできている。著作権の問題は日本はごちゃごちゃしているので、アメリカで法人登録したそうだ。

iPhoneのイヤホンジャックに刺して使うハードウェアーも開発している。Beatplugという名前だ。これがあれば自らのプレイリストを一瞬にして相手にシェアーすることができる。個人的には、ハードウェアーを伴ったサービスはワクワクするな。

音楽交換ガジェット Beatplug (ビートプラグ)

サイバーエージェント・ベンチャーズなど複数からの投資を受けている。

詳しくはリンクを読んでもらったほうがいいと思う。

東京発ソーシャルミュージックサービスのBeatroboが61万2500ドルを調達
要チェック!いま流行の「Beatrobo」で遊んでみたよ♪
友人と同じ部屋にいるように音楽を楽しめる「Beatrobo」が最高の完成度でローンチしたよ 【増田(@maskin)真樹】

payroll hero (フィリピン)

http://www.payrollhero.com/

従業員管理ツールといったところか。2つのサービスを展開していて、1つは、「Time, Scheduling and Attendance」2つ目は「Time, Scheduling, Attendance and Payroll」となる。2つ目はフィリピンだけの提供。

現状世界中で使えるサービスとしては、1番目だが、どのようなサービスかというと、

we use the face as the biometric, meaning your employees would clock in/out by taking a picture of themselves using an iPad, iPhone or and computer with a web camera and internet connection. Within this product you can manage your employees time, attendance, schedules, holidays, time of requests, and more.

ということらしい。肝はiPhoneやiPadなどウェブ上のウェブカメラを使って顔認証を行い、何時から何時までいつ働いているのか、スケジュールはどうなっているのかなどを管理することができる従業員管理ツールだ(従業員側も管理側も)。また、別の従業員が来ていないか、きちんと正規の従業員なのかなどの管理もこれなら可能だという(そのようなニーズがあるのかもしれない。たとえば日雇いみたいなものだとあるかも)。

最終的にはここと支払い処理などをマージして一貫した管理ツールとして提供するのだという。現在は支払いまで一貫して利用できるのはフィリピンだけ。

デモをここで見ることができる。

Philippines Startup Wants to be Your Company’s Payroll Hero

Between (韓国)

http://appbetween.us/lang/en-us

カップルのためのコミュニケーションアプリ。このサービスのpitchはYoutubeに上がっていたので、まずはここを見ることが一番早い。

カップルでクローズドに使うコミュニケーションアプリで、写真やメッセージなど2人だけの記憶をずっとFacebookのように溜め続けることができる。

現在開始6ヶ月で900,000ダウンロードされ、1日490万のメッセージがやりとりされ、1日350,000毎の写真が投稿され、1日の平均利用時間が10分間もあるそうだ。

また、面白かったのは彼らがやった Delivering Happinessというキャンペーン。Between Boxというリアルな贈り物を、世界中の100のカップルに送るキャンペーンをやったそうだ。結果は22,000のFacebook Likeと8000以上のフォロー、結局2週間で200万人以上に露出することができたらしい。

ソフトバンクとsumsung, LGがすでに出資を行なっており、今後韓国、日本以外のグローバルにサービス展開をしていく予定がある。

ちなみにカップルが別れたらどうなるのかという質問がレフリーからあったのだが、別れたら、自分が投稿したものしか見れなくなり、復縁した時のために1ヶ月間までバックアップを取っていて、1ヶ月以内なら復縁機能を使えばまた元通りにできるそうだ。地味に凄い(笑)

Betweenが海外で相次いで高評価、Startup Rally 2012、GMIC 2012ファイナリストに選出
South Korean App Between: The Most Popular Private Network for Couples