「Webアナリスト養成講座」読書会 第1回

「Webアナリスト養成講座」読書会の第1回が終了した。


Webアナリスト養成講座 (CD-ROM付)

今週は1回目ということで軽く・・・かと思ったらそういうこともなく、かなり白熱した議論になった。

本当に良い会だ。

ではさっそく第一章のアジェンダ。

1 Web Analyticsの現在と未来

Web Analyticsの簡単な歴史
Web Analyticsの現状と課題
旧来のWeb Analyticsは死んだ
Web Analyticsはどうあるべきか?

内容は、いわゆるWebAnalyticsと呼ばれる「分析」の歴史がはじめにあり、その問題点・課題の提示、そして我々が今後学んでいくアナライズというものの定義の確認だ。

まず歴史からだが、歴史はとくに事実の確認なので、問題なく読めた。

そこで次に出てくる話が、「過度な分析依存は思考停止をもたらす」ということ。

僕たちはデータを本当にたくさん取りたがる。PVもそうだし、UUやコンバージョン数。でもそのうちどのくらいが有益なものなのだろうか。本当に必要なものは何なのだろうか。データデータデータ。でも結局何も解っていないじゃないか。

これはまさしくいまの仕事と結びつく。

検索をやっていると膨大な情報を目の前にする。本当に膨大だ。そして取ろうと思えばいくらでも取れる状況にもある。しかしながら、このうちどのくらいが生かせているのか。いや、生かせていない僕たちが悪いのかもしれない。しかし膨大なデータを取ろうして、データを取ることに目がいき、まさにそれが目的になっていないだろうか。そう思わせてくれる一文だ。

では何が重要なのか。その答えは「KPI」ではなく、「KIA」だという一文が出てくる。

じゃあKIAとは何なのか?この説明が難しかった(今でもまだあまり解っていないが読み進めるとわかると信じて読み進めてみる)。

本書では「主要洞察分析」と訳されている。

主要洞察分析とは、ウェブサイトにおけるユーザーの行動が「なぜ」起こったのか、ウェブサイトが顧客に「どういう影響を及ぼしたのか」に焦点を当てたウェブ分析のこと。

と書かれている。

つまり、いままでのPVやUUみたいな「WHAT」(何が起こったのか)にフォーカスするのではなく、「WHY」(なぜ起こったのか)にフォーカスする分析だ

そしてそのKIAには大きく定性的な話と定量的なはなしがある。

定量的な話

  • クリック密度分析
    簡単にいうとヒートマップ的なもの
  • セグメント化された訪問者の傾向
    PVといったばくっとした全体の数字ではなくて、セグメントして数字を見てみる
  • さまざまなチャネルからの分析
    ウェブページみて電話をしてきたらそれはゴール。でもそれってちゃんと測定してる?

定性的な話

  • 訪問者の主要目的を知ること
    どんなにデータ見ても無理。アンケートや座談会をして直接聞けば?
  • どんだけやりたいことができたのか?
    ECサイトだったらThank Youページを見ればいいけど、それは例外。テストを仕掛けたり、ユーザビリティテストをしたり、直接聞いたりしたほうがいいのでは?

ここでびっくりしたことは、Googleのアナライズコンサルなどをしている人物から「アンケート」や「座談会」などといった言葉が出てきたことだ。そして臆することなく、「データからWHYはわからない」とか「直接聞くことも大切」などという言葉を使っているところにしびれた。

つまり、、定量的な話ばかりがフォーカスされるが、定性的なデータもデータであり、「何をしたのか?」と「なぜしたのか?」を同時に見つめなければいけない。これが大切なのに、みんな数字ばっか見すぎだというのが彼の意見だ。

これには本当にびっくりした。「データ見れてない!」とか「データをちゃんと見てる?」といった話ではなく、「意味あるデータを見ろ」「数字ではわからないこともある」ということを1章に書いているのはすごい。

話は続き、定性的なデータをとる方法はたくさんあるが、そもそも顧客満足度やタスク完遂について理解していないのなら難しいことはやらないほうがいいといわれる。

そして彼から打診されることはこのようなこと

  • ラボユーザビリティ・テスト
    ユーザーに指示ありと、指示なしで、あるタスクをしてもらう
  • サイト訪問
    顧客がいつも使うような環境でつかってみること。
  • 実験やテスト
    A/Bテストや多変量テスト
  • 聞き取り調査
    ユーザーに直接コンタクトをとり、ウェブページをいじってもらう
  • 意識調査
  • なぜこのページに来たのかを、アンケートなどを使って調べてみること

これらをどうフレームワークにしてみるとどうなるか。それが

三位一体法

だ。

三位一体には、行動分析成果分析エクスペリアンス分析が含まれる。

行動分析
顧客が何した?という従来の分析だ。
ページ遷移やクリック密度分析、セグメント化、主要指標などはこれにあたる。この本ではこの行動分析をけなしてはいるが、不必要だと言っているわけではない。大切なことは行動分析はあくまで1/3であるという認識を持たなければいけないということだ。

成果分析
顧客に役立ったか?という視点だ。so what?(だから何?)の要素と呼ばれている。
いくら行動分析ができても、ユーザーにとって成果が出たのか?を知らなければいけない。ECサイトなら購入などのゴールは取れるが、たとえばニュースサイトなどでは、ユーザーが目的のニュースにたどり着けたのかという疑問を持つべきなのだ。つまり、「何故あなたのウェブサイトは存在しているのか?」という存在意義を問う分析ともいえる。

エクスペリアンス分析
ユーザーがが何考えているのか?という視点だ。これは最も重要な視点で、この本で1つの分析手法を選べといわれたら迷わずこれを選択すると書かれている。
このエクスペリアンス分析は簡単いうと、「何故そのサイトを訪れたのか?」というwhyの疑問に答える分析だ。この分析手法はA/Bテストや顧客満足度調査、顧客の声分析などがあるが、現在の分析ではこのエクスペリエンス分析を軽く見ている傾向がある。

大切なのは、この3つのバランスを守って分析をすることだ。いくら成果ばかりみても、その行動がわからなければ意味がないし、どれだけ行動と成果がわかっていても、そもそも何故ユーザーがこのページに来てくれたのかを知らなければ、そのデータには意味がない。だからこそ三位一体なのだ。

第一章の結論は、この三位一体の概念の提示だ。

この先は、この三位一体の概念を深堀されるのだと思う。

以上が1章のまとめだ。

KIAという言葉がよくわからなかったが、読み進めればわかってくるのだろうか。

第2章が楽しみだ。